「毒」がなくてはつまらない  「蜜」がなくては諭しめない  「骨」がなくては意味がない
「毒」がなくては詰まらない 「蜜」がなくては愉しめない 「骨」がなくては意味がない
LEADERS NOTE
「毒」がなくては詰まらない 「蜜」がなくては愉しめない 「骨」がなくては意味がない

【朝日新聞より】


元「廃人」17歳が全国行脚 きょうゴール稚内 ■みんな本当は人間嫌いじゃない

著書「僕の見たネトゲ廃神(はいじん)」(リーダーズノート社)の宣伝のため、全国行脚を続けている西村本気(もとき)さん(17)=東京都=が、最後に道内入りした。自身が一時期、はまってしまったインターネットゲーム。「中毒性があるといわれるけれど、問題は別のところにあるということを伝えたい」と話す。

西村さんは、小学6年のときに両親が離婚。その後引きこもりになり、インターネットのオンラインゲーム(ネトゲ)に出会った。そこには、ネットを通してゲームに参加する仲間がいて、会話があった。1日20時間以上のゲーム漬け。やりすぎて社会と関係が持てなくなる「ネトゲ廃人」になり、高校も中退した。

「廃人」の一人として16歳の時に同社の取材を受けた。これがきっかけで2009年、木村浩一郎社長から「書いてみないか」と誘われ、出版に至った。

執筆にあたって、「ネトゲ」の世界で「廃人」を超える伝説の存在とされる「廃神」と呼ばれる人たちを取材。

小学校教師、育児中の主婦、「ネトゲ」のし過ぎでペットボトルに用を足す「ボトラー廃神」……。取材を通し、 「現実生活の人間関係がうまくいってないとか理由はあるけど、みんな本当は人間嫌いじゃない。

ネトゲは唯一のコミュニケーションの場」と感じた。

執筆は転機になった。必死の取材を続けるうち、人に会うのを楽しむ自分がいた。社長に「テンポがいい」と 文章をほめられ、うれしかった。「今思うと、以前はネトゲにとらわれて自由がなかった」と振り返る。

現在は、同社のアシスタントとして営業や編集に大忙しでネトゲを楽しむ時間は減ったが、自由と感じる。

「今はいろんなことを学びたい。大学にも行きたい」 25日に青森から函館に入り、26~29日は札幌で営業活動をした。その後、旭川を経て30日にゴールの 稚内入り。書店への飛び入り営業で、思いを伝えるつもりだ。 (小林舞子)"
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